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会田共同養鶏組合(長野県松本市)

信州は長野県松本市。北部の会田にある「会田共同養鶏組合」をスタッフの4名で訪ねました。山道の途中では、「わ~いい景色だね。」と何度も歓声を上げてしまうくらいの心癒される景色にも出会うことができました。そんな標高の高い自然豊かな澄んだ空気の中、6万3千㎡の広々とした敷地で平飼い鶏舎14棟、ケージ鶏舎14棟で約17万羽の採卵鶏を飼育されています。

防護服に着替えて、いよいよ見学スタート!美味しい卵作りへの情熱、環境への取り組みなど、見学をしながら貴重なお話を聞かせていただきました

開放鶏舎での放し飼い(平飼い)と厳選原料を自家配合した飼料で育てた鶏が生む「あいだのたまご」。平飼いたまごには、健康に育った鶏が生むからこそのくさみのなさ、飼料の良さによる旨みがあります。信州のお米をたくさん食べているので卵にはオレイン酸が豊富に含まれています。こだわりの飼料は鶏舎のすぐ隣の飼料工場で配合しているので鮮度抜群です。遺伝子組み換えではないトウモロコシ、大豆粕、信州のお米、魚粉などを季節や鶏の体調に合わせてバランスよくブレンド。最近ではトウモロコシを三重県で栽培して国内自給を増やしているそうです。鶏ふんを肥料にして、もみ米を育てる循環型農業にも取り組んでいます。

こだわりの飼料はNON-GMOのトウモロコシ、大豆粕、信州のお米、魚粉など、季節や鶏の体調に合わせてバランスよくブレンドしています。
最近は三重県で飼料用とうもろこしの栽培に取り組んでいるそうです。食料自給率の向上と美味しい卵への探求が続いています。

飼料工場の建設は当時1億円以上の投資が必要で、周囲の人からは誰からも理解されなかったそうです。Non-GMO (非遺伝子組み換え)、PHF(ポストハーベストフリー)飼料の調達のために上村組合長が海外を飛び回って探し出し、飼料が日本に到着するまでにもトレーサビリティの確保に厳重なチェックが行なわれています。

アニマルウェルフェア(動物福祉)を考えた養鶏を実践しています

開放鶏舎は、自然の光と爽やかな風が通るとても気持ちの良い空間でした。1坪15羽という広々とした環境で、鶏たちが自由気ままに歩き回り、止まり木にとまって休んでいたり、地面に体をこすりつけて砂遊びをしていました。

1坪15羽の広々とした鶏舎でのびのび~元気に走り回っています。飼育員さんと仲がいいことも美味しい卵の理由です!

つややかな羽が美しい元気いっぱいの鶏たち。カメラを向けると、カメラ目線(笑)になって、興味を示して人懐っこく寄ってきます。動物福祉に配慮したアニマルウェルフェアに対応した開放鶏舎には、鶏たちがのびやかに行動ができる空間、一休みできる止まり木、いつでも新鮮な水と飼料が食べられる環境がありました。案内してくださった会田共同養鶏組合の中島会長が「東京からお客さんよ〜コケココケコ」と鶏たちと会話している姿が微笑ましく印象的でした。

くさみがなく、濃厚な旨味があります。たまごかけごはんなど、シンプルな料理がおすすめです!
中島会長93歳!! 卵を毎日2個食べることが元気の秘訣です!

今回、お忙しい中、半世紀以上も年の離れた私たちを歓迎してくださり、貴重なお話をたくさん聞かせていただきました。信州の美味しいお蕎麦や松茸もご馳走していただき、わたしたちの質問にも丁寧に答えてくださり、感謝の気持ちでいっぱいです。私たちスタッフにとってとても貴重な経験をさせていただきました。
美味しいたまごをつくることへの情熱と鶏たちへの愛情を近くで感じることができて、よりあいだのたまごへの愛着が湧きました。私たちにできることは、生産者の方々の想いとおいしさの理由をお客様に伝えること。あいだの卵の成り立ちをもっと知ってもらいたい、伝えたい想いが強くなりました。

左から風水プロジェクトの後藤さん、上村組合長、中島会長、宮井、大竹、綿貫

中島会長は93歳とは思えないほど若々しく、とても温かな笑顔が印象的でした。
自社で飼料工場を建設するという大きな決断と、多大な努力の上に今の平飼い卵の安定供給がされていることを実感しました。
長崎市に原爆が落とされた日、中島会長は長崎県の大村航空基地にいたそうです。生きていることが当たり前ではなかった時代から、命や幸福とは何かを考え続けてこられたのだろうと想像しました。「養鶏を行って、人生の意義と幸福を体現する」という言葉を仰っていたのがとても印象的でした。経営者・人生の先生としての言葉に重みを感じると共に、その言葉通りの人だ、と納得しました。今日の日本の安全な食の礎を作っていただいた英雄にお会いできたことを光栄に思います。
今回の訪問は、風水プロジェクトの後藤様に機会を作っていただき実現することができました。後藤様と中島会長、上村組合長は30年以上の付き合いとのことです。皆さんの絆の深さを羨ましく思うと同時に、自分もこんな仕事ができたらと感じました。
改めまして会田共同養鶏組合の皆様、風水プロジェクトの後藤様、ありがとうございました。 宮井

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